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糖質制限食について
糖質制限食について

■ ライフスタイルの変化

現代のようなライフラインの発達していなかった少し前の時代には、移動は徒歩かせいぜい自転車で、 室内には冷暖房もなく、自分の体の体温調節をするために大量のエネルギーを消費していました。 食生活も貧しく、動物性たんぱく質の摂取量もわずかなものでした。そのような状況の中、 筋肉を使ってエネルギー=カロリーを大量に使っていたので、エネルギー源として米などの炭水化物が不可欠でした。 現代では、ライフスタイルがガラッと変わり、筋肉を使わなくても十分に生活が出来るようになりました。 にもかかわらず、食習慣が変わってないために、さまざまな生活習慣病に罹るようになったのです。

■ 炭水化物の利用価値化

炭水化物は『燃料』です。使われずに余れば、『体脂肪』としてストックされてしまうのです。 上述したように、昔のように筋肉を使わなくても十分に生活が出来るようになった今日、炭水化物は余りがちなのです。 食事も米以外にもパン・麺類・ケーキなどの菓子類など、糖質の多い食べ物で溢れ、 糖質抜きの食事など到底考えられないことでしょう。

■ メタボリックシンドローム

運動不足に加え食生活の乱れた現代人は、肥満傾向となり、 肥満特に内臓に脂肪が蓄積した肥満(内臓脂肪型肥満)が原因で様々な病気をひき起こしやすくなりました。 この状態をメタボリックシンドロームと言います。糖尿病などはその際たるもので、 脳卒中や心筋梗塞などの血管の病気やがん、認知症などさまざまな病気になる可能性が高いのです。

■ メタボの方は糖質制限を!

メタボで既に糖尿病を発症している方も、そうでない方も、食事中の糖質を抑えることで、 確実に減体重が減らせます。また、血糖を上昇させるのは糖質のみであり、 たんぱく質や脂肪は血糖値を上昇させませんので、糖質さえ制限すれば、血糖の変動が少なくなり、 すい臓からのインスリン分泌が減りますから、すい臓を休ませることができます。
糖質制限は、長期的に問題がないかというと結論が出ていませんが、少なくとも数ヶ月続けることで、 確実に体重は減りますし(極端な話、患者さんに実行させると2週間で数kg減ります)、 すい臓を保護することが出来ます。欠点としては、血糖が上がらないために満腹感・満足感が得られず、 ドロップアウトする可能性があることでしょうか。
それだけ我々の食生活は糖質に支配されているのかもしれません。 満腹感が得られなくても、減量や血糖コントロールができたことによる満足感も大きいと思われますが、 どれだけ糖質制限を続けられるかは、今後の課題かもしれません。